3/6 集談会(村上 正晃 先生)のご案内
第162回 特別集談会
2023年3月6日(月) 18:00- 北大医学部フラテホール及びWeb(Zoom)
『新しい神経―免疫連関「ゲートウェイ反射」による組織特異的炎症の誘導機構』
北海道大学遺伝子病制御研究所 分子神経免疫学分野 教授
村上 正晃 先生
多くの炎症性疾患でHLA-DRBをはじめMHC class II遺伝子アリルと関連があること、加齢とともに自己反応性CD4+ T細胞が増加することから特定の抗原を認識する自己反応性CD4+ T細胞が組織特異的炎症性疾患に関連することがわかる。私たちは、自己反応性CD4+ T細胞依存性の中枢神経炎症モデルを研究し、2012年に新規神経系-免疫系クロストークであるゲートウェイ反射を発見した。オリジナルのものは、重力刺激に伴うヒラメ筋活性化が、特異的な感覚神経-交感神経連関を引き起こして、第5腰髄背側血管部にノルアドレナリンを誘導、私たちが2008年に発見した非免疫細胞での過剰なNFkB活性化であるIL-6アンプが生じ、CCL20依存性に血中のミエリン特異的自己反応性CD4+ T細胞をこの場に集め中枢炎症病態を引き起こす。これまで、重力以外に5種類のゲートウェイ反射を発見した。筋肉への電気刺激、痛み、ストレス、光、関節内炎症を起点とするものである。これらの刺激は、それぞれ特異的な神経回路を活性化して特異的な血管部位の透過性を上昇させて炎症性疾患を誘導する。本発表では、IL-6アンプ、ゲートウェイ反射の発見からそれらが関連する病気、病態さらに、今後の展開を議論したい。
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