長和俊先生が筆頭著者の論文がPediatric Researchに掲載されました!
新生児科の長和俊先生が筆頭著者の論文がPediatric Researchに掲載されました
Prenatal alcohol exposure and adverse fetal growth restriction: findings from the Japan Environment and Children's Study
Kazutoshi Cho, Sumitaka Kobayashi, Atsuko Araki, Chihiro Miyashita, Sachiko Itoh, Yasuaki Saijo, Yoshiya Ito, Kazuo Sengoku, Tsuyoshi Baba, Hisanori Minakami, Yuichi Nakamura, Reiko Kishi, Japan Environment and Children’s Study Group
Pediatr Res. 2022 Jul;92(1):291-298. doi: 10.1038/s41390-021-01595-3. Epub 2021 Jun 4.
長先生からのコメント
環境省の「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の全国データを用いて、2011年1月から2014年3月の間にリクルートした95,761組の妊婦とその児を対象に、問診票の記載から推定した妊娠中のアルコール摂取量が胎児発育に及ぼす影響について解析した。解析には、胎児の発育に影響すると考えられる複数の因子で調整した線形およびロジスティック回帰解析を用いた。
解析の結果、妊娠の第2〜第3三半期における飲酒の継続と、児の出生時における体重、身長および頭囲のSD値との間に負の相関が認められた。この時期における1週間あたりのアルコール摂取量と「体格のSD値が-1.5以下になること」の関係は、頭囲については有意であったが、体重と身長については有意ではなかった。この時期の1週間あたりのアルコール摂取量が5、20、100gを超えると、体重、身長、頭囲がそれぞれ影響を受ける可能性がある。
今回抽出された妊娠中のアルコール摂取量は安全域を示すものではない。妊娠中の飲酒を回避するための教育と啓発が必要である。
◆本論文はEditor’s Focusに選ばれ、本雑誌の表紙となることが決まりました!
長先生おめでとうございます。